iOSアプリ開発においてFrameworkを自作する方法【手順4】

今回は、前回の続編として、「.framework」ファイルを自作する方法の「手順4.Frameworkで実行したい処理をクラスとして追加する」を紹介する。

繰り返しになるが、「.framework」ファイルを自作する方法に関しては、下記のサイトで非常に丁寧に紹介されている。
iPhoneアプリ開発自作Frameworkをつくる
ただ、少し古いバージョンのXcodeで説明されているので、現時点の最新版である「Xcode6.1」における方法を紹介する。

手順は下記の5ステップとなる。少し長くなるので、各手順に分けて説明する。

<手順概要>
手順1.プロジェクトを作成する
手順2.Property Listを作成する
手順3.Targetを作成し、Run Scriptを設定する
手順4.Frameworkで実行したい処理をクラスとして追加する(本記事)
手順5.Frameworkをビルドし利用する

<手順詳細>
4.Frameworkで実行したい処理をクラスとして追加する

4.1.「.h」ファイルを「Headers」フォルダに作成する

プロジェクトツリー上の「Headers」フォルダを右クリックし、「New File...」を押下する。

表示されたダイアログで「iOS」->「Source」->「Cocoa Touch Class」を選択し、【Next】ボタンを押下する。

続いて表示されたダイアログの「Class」欄に作成するクラスの名称を拡張子「.h」付きで入力する(例:Sample.h)。

続いて表示されたダイアログで、ファイルを作成するフォルダに「Headers」が選択されていることを確認し、Targetsを下図の様に選択し、【Create】ボタンを押下する。

プロジェクトツリーが下図の様な状態になった事を確認する。


4.2.「.m」ファイルを「Methods」フォルダに作成する

プロジェクトツリー上の「Methods」フォルダを右クリックし、「New File...」を押下する。

表示されたダイアログで「iOS」->「Source」->「Cocoa Touch Class」を選択し、【Next】ボタンを押下する。

続いて表示されたダイアログの「Class」欄に、4.1で作成したクラス名称を拡張子「.m」に変更して入力する(例:Sample.m)。

続いて表示されたダイアログで、ファイルを作成するフォルダに「Methods」が選択されていることを確認し、Targetsを下図の様に選択し、【Create】ボタンを押下する。

プロジェクトツリーが下図の様な状態になった事を確認する。

「Methods」フォルダの配下に作成された「.h」ファイル(例:Sample.h)は不要なので削除する。
プロジェクトツリー上で該当ファイルを右クリックし、「Delete」を押下する。

表示されたダイアログで【Move to Trash】ボタンを押下する。

プロジェクトツリーが下図の様な状態になった事を確認する。


4.3.作成したクラスに処理を記述する

処理記述の例を下記に示す。
Sample.h

#import <Foundation/Foundation.h>

@interface Sample : NSObject

- (void) startLogic;

@end

Sample.m

#import "Sample.h"

@implementation Sample

- (void) startLogic{
    
    NSLog(@"framework内のメソッドから出力されたログ");
}

@end

クラスが1つでは足りない場合は、4.1〜4.3の手順を繰り返す。

以上で「手順4.Frameworkで実行したい処理をクラスとして追加する」が完了となる。

Enjoy Programing!!

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<お勧め書籍>

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iOSアプリ開発技術者として仕事をするのであれば、必ず読んでおくべき書籍である。
筆者も何度も繰り返し精読している。